MFT(口腔筋機能療法)①舌癖とは?

舌癖とは?

舌癖(ぜつへき)とは、日常生活の中で、気づかないうちに歯の間から舌が出ていたり、舌を歯に押し付けているような動きをすることを指します。

舌癖(ぜつへき)は、審美的な問題だけでなく、顎骨や歯牙の機能的な咬合関係を阻害して不正咬合を誘発することもある為、

歯並びや発音に大きな影響を与えるのです。

人間は一日に約1500回、無意識に飲み込む動作をしています。

舌癖のある人は、飲み込むたびに舌で歯を押していることになるので、その結果歯と歯のすき間が開いたり、上下の歯がかみ合わなくなることがあります。

また、しゃべる時もそのすき間に舌が入るため、サ行、タ行、ナ行などが舌たらずな発音になることもあります。

よってMFT(口腔筋機能療法)=「舌のトレーニング」を行い、正しい舌の位置や唇の状態を保ち、日常生活の中で正しい飲み込み方を習慣づけることが重要です。

舌癖が出る原因

①指しゃぶりの名残

幼児期より指しゃぶりを長く続けると上下の前歯の間に大きな隙間が開く、開咬という状態になってしまいます。

5歳を過ぎた頑固な指しゃぶりは注意が必要です。

また、たとえ指しゃぶりをしなくなっても、既に出来てしまった隙間が気になり、そこへ舌を突っ込んでしまうため、それが癖になってしまうことがあります。

 

②乳歯の早期喪失

乳歯から永久歯への歯の生え変わりの際に、乳歯が抜けて歯がない状態になるとどうしても舌を歯の隙間に押し付ける癖がでてしまいがちです。

乳歯が早く抜けてしまい永久歯がなかなか生えてこなかった場合、歯がない状態が長く続いてしまうと、その癖が長く続いてしまうので永久歯が生えてきても舌癖が残りがちです。

 

③口呼吸

口蓋扁桃肥大、アデノイド、アレルギー性鼻炎などで鼻の通りが悪いと口呼吸に

なりがちですが、口呼吸になると

舌が舌に下がり、歯に接触しがちになります。

 

④ 舌小帯(ぜつしょうたい)の異常

舌小帯が張っている場合です。

舌小帯は舌の裏側のヒダ状の筋のことを言いますが、これが張っていると、舌の動きを阻害してしまいます。

舌を上に上げづらくなるため、舌は通常よりも下に下がってしまいます。

正しい舌位について(飲み込み時・安静時)

 

安静時

  <正しい>

  舌尖は*スポットにあり、舌全体は上顎に緩やかに挙上している。

  奥歯の上下間はわずかにあいている。

 

  <誤り>

  舌が前歯にあたる、舌が下にある、上下の歯の間に舌があるなど。

 

 

飲み込み

  <正しい>

  舌は*スポットからズレずに、上顎に挙上する。(上下運動)

  飲み込みの瞬間、奥歯は強く噛む。(咬筋・側頭筋の収縮)

  口唇周囲に過度な緊張がない。

 

  <誤り>

  舌の先が*スポットから前方にズレて、歯を押す。

  口の周りの筋肉に過度な緊張がみられる。(肩や頭が動く)

  

  *スポット(上顎、上の歯の付け根の少し後ろ)

 

 

 

 練馬区 西武池袋線 大泉学園駅徒歩1分 よしかわ矯正歯科 瀬長 東

 

 

 

 

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