出っ歯の治療法(非抜歯の考え方) 1 

こんにちは!院長の吉川です。

前回のブログの続きになります。

矯正治療の考え方は、様々あり、ドクターが百人いれば、百通りの診断•治療計画が立つといってもいいぐらいです。

 

一言に非抜歯といっても、様々な考え方、ツールがあります。

今回は、ばくが大学院時代にお世話になった神奈川歯科大学の前教授である佐藤先生の考え方を少しお話したいと思います。

矯正の診断において、患者さんは、歯並びを治す。というイメージが強くあるように思います。ただ、不正咬合(悪い噛み合わせ)は、歯だけの問題では無いのです。

大学病院時代は、矯正治療のなかで、下顎位(下顎の位置)の重要性を学びました。上記写真は、下顎の運動をデータ化したものです。

下顎は上顎と異なり、様々な動きをします。

 

その下顎の動きが制限されることがない噛み合わせを作ることが重要となります。

例えば、この写真の方は、いわゆる出っ歯で、噛み合わせが深く、がっちり噛める下顎の位置が後方にあるケースです。

噛んで下さいというと、前歯で当たってから、下顎が後方に下がった位置で噛んでしまいます。

このようなケースは、顎の関節が常に圧迫されていることが多く、お口を開けたり、閉じたりする時に、音がなったり、痛みが出たりもします。

前歯が出ているからといって、便宜抜歯をして治療すると、本当は下顎は前方で噛む位置が一番安定するのにも関わらず、さらに後方に下顎を後方に下げてしまうリスクが高くなります。

下顎が後方に下がるということは、気道を狭くなります。睡眠時無呼吸症候群になるリスクもあります。

抜歯をする診断はNGなケースです。

 

このように、矯正治療は歯だけの問題では無いため、治療計画は念入りにしなければなりません。

治療方針としては、下顎位の前方適応、上顎大臼歯の遠心移動を行いました。

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