開咬(オープンバイト)について

「なぜだか自分だけ食べ物を上手に咬み切れない」――それはもしかしたら、「開咬(かいこう)」かもしれません。開咬(かいこう)とは上下の歯を咬み合わせたときに前歯が咬み合わない状態です。あまり聞いたことがないかもしれませんが、「開咬」は割と身近な症状です。日本人の12~20歳では1割程度の方に「開咬」の傾向がみられるといわれています。

開咬

開咬とは?

開咬とは?

上下の歯を咬み合わせたとき、奥歯が咬み合っているのに前歯が咬み合わず「すき間」がある状態です。正常な咬み合わせでは、上下の前歯がはさみ状になり食べ物を咬み切りますが、開咬の場合は、うまく咬み切ることができない場合があります。

開咬の原因

大きく3つに分けらます。原因が1つではなくいくつか複合している場合もあります。

クセ 口呼吸 遺伝
指しゃぶり、舌で前歯を押すクセ、舌や唇を咬むクセなどは注意が必要です。子どもの何気ない行動の中には「開咬」につながるクセがあります。 鼻炎や蓄膿症など鼻がつまる病気があると口呼吸をするようになります。いつも口呼吸をしているとお口まわりの筋肉のバランスがくずれてしまい開咬につながることがあります。 骨格的に顎の形が特徴的な場合などは、開咬が遺伝することがあります。
結果、奥歯の強い干渉を生みだし、前歯が咬めなくなります。
開咬を放置してしまうことによる影響
むし歯や歯周病・風邪などにかかりやすい

開咬で唇がしっかり閉じなかったり口呼吸をしたりしていると口の中が乾燥します。するとむし歯や歯周病などの細菌が繁殖しやすい環境になるのでお口のトラブルのリスクが高まります。また空気感染する風邪やインフルエンザなどのウイルス性の病気にもかかりやすくなるのです。

顎の骨や関節に負担がかかる

前歯で物を咬み切れないために奥歯ばかり使うので、咬み合わせのバランスが悪くなり顎の骨や顎関節に過度の負担がかかり、痛めてしまうことがあります。

発音が不明瞭になる

歯並びが悪いと空気がもれたり、舌の位置が定まらなかったりしてクリアな発音ができない場合があります。

嚥下障害や胃腸障害を起こしやすい

嚥下(えんげ)障害とは、うまく飲み込めないことです。食べ物を細かく咬み砕けないと、嚥下障害や胃腸障害を起こしやすくなります。

症例

開咬(オープンバイト)の症例
治療期間: 約1年
患者年齢:小学生 男子
  • Before
  • After
解説

舌へきがあるため、上下顎前歯が舌に押され、歯が前方に傾斜してしまっています。また、舌小帯が短いために、舌の動きを阻害し、舌を上に上げづらくなります。そのため、舌が下に下がってしまっています。このようなケースは、舌の正しいポジションを覚えることが、重要になります。ワイヤーをセットすれば、簡単に歯は閉じてきますが、舌へきが治療されていないと、またすぐ元の状態に戻ってしまいます。

治療計画

舌へきのトレーニングと、舌小帯を伸ばすトレーニングを行いました。また、タングガード(舌を抑える装置)も併用しました。

装置の種類

タングガード、MFT